プロダクトデザインの課題として、商品群を提案し、パッケージとパッケージを提示するディスプレイの制作を行いました。同時にターゲットとなる顧客のヴィジュアルな特定を行うためにイメージボードも制作しました。「これ以上必要なものはない」という飽和した市場では、商品の機能による決定的な差異をつくり出すことは困難です。商品を利用するシーンや顧客の価値観に合わせたデザインを行って的確にコミュニケーションする必要があります。その練習としてディスプレイまでプロダクトの課題範囲として取り組みました。最後のプレゼンテーションでは、最初に作ったイメージボードを投影して最終作品を見せます。教員からは「イメージボードに表現されているターゲットは、この商品の前で立ち止まって買うだろうか?」という質問を全員にします。「目標を決めてデザインをする」訓練の一つです。
真空成形を使ったブリスターパッケージの制作方法
中に入っているのはプロダクトですが、外側のパッケージはグラフィック、ビジュアルコミュニケーションです。プロダクトがいくつかまとまると、ブランドになります。そうなるとブランド名や統一されたロゴも必要になってきます。現代のデザイナーは、顧客と商品の出会い方を演出する演出家としての役割も担っていると言えます。